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学部長挨拶

学部長 下嶋 篤
学部長 下嶋 篤[Ph.D.]
1962年 兵庫県明石市生まれ
1996年 インディアナ大学哲学科博士課程修了

ATR知能映像通信研究所奨励研究員、北陸先端科学技術大学院大学助教授、同志社大学文化情報学部准教授を経て、現職。

専門は論理学、認知科学で、特に、意味論的な観点からの図的表現の認知機能の解明に取り組んでいる。

文化を学ぶこと=人間を学ぶこと

人間にとって一番重要なのは人間であり、その理由で、私たちは他の人間の行動やその動機を理解するための高度な知能を進化的に発達させてきました。AIはチェスや囲碁で人間を打ち負かしましたが、人間を理解するという「ゲーム」においては、人間に遠く及びません。人間をもっともよく理解できるエキスパートはAIではなくて人間です。たとえAIの時代が到来しても、人を理解するという役割は依然として人間が担うことでしょう。それだからこそ、私たちは、人間を理解する私たちの能力を大切に育てていかなければなりません。本学部の大きな目標はそこにあります。

本学部は名前にあるとおり、文化を学ぶ学部です。私たちにとって、文化とは「人々の行動の様式」全般を指しますから、「文化を学ぶこと=人間を学ぶこと」であり、本学部の学生は、文化の研究を通して、人間の行動様式についての深い知識と、それについて新たな知識を得るための科学的な方法を学びます。

以下では、このような学びのために本学部が採用している二つのメソッドを紹介しましょう。

第1のメソッド人間理解のための多視点的アプローチ

いわゆる人文・社会系の諸分野では、人間の行動を理解するための様々な視点や方法が培われてきました。本学部では、こうした基礎の上に立って、人間を一つの角度だけからではなく、複数の角度から捉えるというアプローチをとります。本学部のカリキュラムでは、この目的のための3つの重点分野を置いています。行動データ科学分野は、個人としての人間の心の働きに着目する心理学的視点、集団として人間の行動や意識に着目する社会学的視点を包摂します。言語データ科学分野は、言語という、人間にもっとも特徴的といえる能力に着目する言語学的視点を提供します。さらに、人間が過去に行った行動の様式やその記録、成果物に着目し、時間を遡って人間を学ぼうとする文化資源学分野があります。学生たちはこうした分野の講義や演習を受けるうちに、人間に対する固定的、一面的な観念から解放され、様々な角度から人間を理解する能力と態度を身につけます。

第2のメソッド人間理解のための情報処理・データ分析

私たちの第2のメソッドは、情報処理・データ分析技術を味方につけることです。先ほど、人間をもっともよく理解できるエキスパートはAIではなくて人間であると書きました。これは、人間を理解する目的において、人間が情報処理やデータ分析技術から距離を置くということを意味しません。人間理解のための私たちの能力は確かに優れていますが、万能ではありません。個人生活における、限られた数の家族や知人の行動を理解するのにはおそらく十分でしょうが、より公共的な仕事において、大人数の赤の他人の行動を正確に理解するためには、そうした集団の緻密なデータを取得・蓄積し、適切に分析する知識と技術によるサポートが必要です。本学部のカリキュラムに設置されている第4の分野であるデータ科学基盤分野は、こうした知識と技術を学生が身につけるように設計されたものです。

おわりに

すべての人間は人間理解のエキスパートです。現在も未来も、人間を理解し、人間が歩むべき道を決められるのは人間であり、また、人間でなければなりません。本学部の提供する、人間理解の多視点的アプローチと、人間理解のための情報処理・データ分析の方法論に関心をもった皆さんは、ぜひ本学部の門をたたいて下さい。

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