文化資源学コース

日本古典文学情報深論1

日本古典文学、とくに平安朝を中心とする物語文学を対象に、計算機科学の分析手法を用いて、異本を含む諸本テキストを校合し、本文系統をめぐるさまざまな文献学的問題点を見出すとともに、古注釈や隣接分野の諸史料をも勘案しながら、文学的意味づけを試みる。

日本古典文学情報深論2

日本古典文学、とくに平安朝を中心とする和歌文学を対象に、計算機科学の分析手法を用いて、異本を含む諸本テキストを校合し、本文系統をめぐるさまざまな文献学的問題点を見出すとともに、古注釈や隣接分野の諸史料をも勘案しながら、文学的意味づけを試みる。

言語データ科学コース

言語情報深論1

律動・変化・伝播・混合という4つの性質を合わせ持っていることばを「生き物」として捉えるには、少なくとも伝統的な言語学、計量的手法を中心とするデータサイエンス、衛星情報解析を中心とする地理情報学、心理実験を中心とする認知科学などの融合、すなわち、学際的手法が求められている。ここでは、言語規則の普遍性と多様性、言語生態の変化性と伝播性について、新たな分析方法を開発することによって、新しいデータを発掘していくことを目指す。

言語情報深論2

人類の共通する事象構造は如何に異なる言語形式によって示されているのか、また、いわゆる、標準語の観察によって得られた研究成果は如何に歴史的文献や方言データによって裏づけられるのかなどの問題を考察する。ここでは、GIS的手法やテキストマイニングの手法と結びつけて、言語の歴史的変化、言語接触による混合性質を総合的に捉えることを目指す。

言語記述研究深論

社会的産物としての言語のより包括的な記述を目指して、英語あるいは日本語のさまざまな言語現象を取り上げる。先行研究の渉猟と最適な文法理論を援用によって、より普遍性の高い一般的記述・分析を行う手法を学び、データサイエンスに基づく研究手法の融合による独創的な研究に必要となる関連知識の習得を目指す。

計量語法研究深論

言語記述の周辺部に属するさまざまな英語あるいは日本語の言語現象を取り上げる。対象言語への深い内省と関連データの活用によって、より客観的な分析をおこない、データサイエンスに基づく研究手法の融合による独創的な研究方法の構築を目指す。

行動データ科学コース

比較文化深論

This course will explore where the collective behavior of human beings comes from, how it goes through the formation process, and how it establishes a certain ideology. We will also discuss from a historical perspective how human beings have explained collective behavior and how they have tried to control it. While closely studying Marxist labor philosophy and William Reich’s Orgone Theory, among other works, we will use as case studies, based on recent historical phenomena, to understand the influence of technology on human consciousness.

未来学深論

This course will critically examine the process of the establishment of the Western consciousness of time since Aristotle, as well as the reasons why this consciousness of time has attained cultural hegemony, while providing concrete examples from Euro-American Modernism. On that basis, we also will study why the consciousness of time in Euro- American Modernism became hegemonic, along with what kind of future-oriented approach it contains. The course will provide training for concretely envisioning a future society.

計量社会学深論1

「設計」「収集」「分析」といったデータサイエンスの3つの相を中心に、社会学に限らず、社会科学各分野における最新の計量的研究方法および研究成果を論及し、先端的な研究を遂行する能力を実践的に養成させることを目標とする。具体的には、社会の多元化・複雑化・情報化をキーワードとして、多様な社会背景に適した実務調査、学術調査および国際比較調査を科学的に行うためのサンプリング、調査モードやデータ解析などの重要な方法を理論的に講述すると同時に、実際の研究事例を通して各々の理論の応用方法とその局限性を考究することを目指す。

計量社会学深論2

「分類」「関連分析」「抽象化」といった計量社会学的な視座から、現代社会の諸現象について理解し、人間の集団的行動の構造的特徴やあるべき姿などを計量的に解析するための理論的洞察力と実践的技能を身につけさせることを目標とする。具体的には、計量社会学の高度な知識を踏まえ、人間関係や消費者行動などの多様な現場から収集した多次元の質的・量的データから情報を抽出するための先端的な研究成果について解説し、属性の異なる人々の多岐にわたる意識および行動方式を分析する際の重要なポイントについて実践を通して深く理解させる。

グラフィック表現学深論1

認知科学的なグラフィック表現研究の応用可能性について、科学的応用と、実践的応用の二つの観点から探索する。科学的応用として、文化資源学、言語データ科学、行動データ科学、基盤データ科学等、文化情報学の諸研究において、認知科学的なグラフィック表現研究がどのように応用されうるか、実践的応用として、情報デザイン、プレゼンテーション、文書作成、論理的思考、創造的思考などの日常的課題の遂行に対してグラフィック表現研究の知見がどのように生かされうるかを受講生とともに探索する。

グラフィック表現学深論2

文化情報学の一分野としての「グラフィック表現学」の基礎を築くことを目的として、それが何を対象として、何を説明するべきであるかを考察する。表記システムとは何か、グラフィック表現とは何か、その一般的機能は何かといった問題を、主として哲学的、意味論的な観点から取り扱う。
トピックの例:固有機能論、歴史的実体論、自然情報論、状況意味論、チャンネル理論。

認知システム深論1

人間と多様な文化的対象との関わり方について、認知システムという観点から実証的に説明を行う能力を身につけさせることを目標とする。認知神経科学における最新の知見をふまえた認知システムの特性を明らかにするために、必要な脳活動イメージングの基礎を分析およびモデル化の手法を中心に演習を行いながら学び、様々な認知システムのトピックについて、心理、脳、情報といった視点を統合できる研究力の育成を行う。

認知システム深論2

最新の認知システムに関するトピックについて研究論文を中心に学び、文化的要因の影響および他のトピックとの関連性について総合的な議論を行うことで、認知システムに関する新たな研究の視点を設定し展開できる能力を身につけさせることを目標とする。脳科学や情報科学における知見および手法を習得し、認知科学的な研究への適用可能性について考える基本的姿勢を養う。

身体表現文化深論1

あらゆる知の発生基盤である身体が、表現媒体としていかなる機能を果たしうるのか、という問題について、身体の精神的側面、物理的側面の両面を視野に入れた両義性の観点から捉える。特に、身体が文化、言語、行動との関わりの中でどのように規定されてきたかを概観し、その関わりをいかにすれば客観化しうるかについて受講生とともに探索する。

身体表現文化深論2

身体を巡る解釈主義的論考と、身体を対象とした実証的研究との融合によって、知の発生基盤である身体の両義性にアプローチする方法論がどうあるべきかについて受講生とともに探索する。特に、身体表現に関わる分野横断的な知見を概観しながら、身体からいかにして文化情報を抽出し、そこから身体表現文化を浮き彫りにするか、また文化情報学において身体表現文化研究がいかに位置づけられるか、という問題について受講生とともに議論する。

データ科学基盤コース

類似性データ解析深論

多変量データの中でも特に類似性データに着目し、その解析法について教授する。類似性データの様々な特徴を数学的に定義することから始め、解析法としては、多次元尺度構成法、クラスター分析法を中心に、階層・非階層、対称・非対称、多元、スパースといった特徴をもつ類似性データの解析法を扱う。ネットワーク分析法についても触れる。

大規模データ解析深論

近年、実社会で取り扱うデータの規模はますます増大し、ペタバイトクラスのデータも珍しくない。このようなデータについては、伝統的な多変量解析の手法を適用することは困難である。本講義では、このような“ビッグデータ”の処理、解析法に焦点を当て、統計科学のみならず、機械学習など情報科学分野の最新の成果について教授する。

情報アクセス技術深論

本講義では、人間が生きていく上では必要となる、大量の情報資源の中から必要な情報を効率的に見つけ出すための技術である情報アクセス技術について、世界中の情報科学の学生が情報アクセス技術を学ぶために使用しているテキストを用いながら、検索エンジンに関する最新の研究事例の紹介とその効果について学ぶ。

データベースシステム深論

本講義では、あらゆる組織の基幹業務や意思決定に必要不可欠なものとなっているデータベースシステムについて、世界中の情報科学の学生がデータベースシステムを学ぶために使用しているテキストを用いながら、データベースシステムに関する最新の研究事例の紹介とその効果について学ぶ。

アドバンスト・シンポジウム科目

アドバンスト・シンポジウム1

本科目では前期課程・後期課程の各学年の学生が共に学ぶ場としてシンポジウム形式での研究発表とそれに関する討論を行う。特にコース内シンポジウムでは受講者自身による研究発表を行い、研究の進捗状況を報告する。更にそれらに関する討論を行い、質疑応答を通して、新しい研究の視点や研究方法のアドバイスが与えられる。また、研究科共通シンポジウムでは文化情報学に関する1つのテーマを取り上げ、それを中心にゲストスピーカによる講演や教員、後期課程の院生による研究発表と討論を行い文化情報学の新しい方向性と可能性を探る。更に、シンポジウムの座長として、司会と進行の役割を担い、シンポジウムの円滑な運営を行う。

アドバンスト・シンポジウム2

アドバンスト・シンポジウム1に引き続き、本科目では前期課程・後期課程の各学年の学生が共に学ぶ場としてシンポジウム形式での研究発表とそれに関する討論を行う。特にコース内シンポジウムでは受講者自身による研究発表を行い、研究の進捗状況を報告する。更にそれらに関する討論を行い、質疑応答を通して、新しい研究の視点や研究方法のアドバイスが与えられる。また、研究科共通シンポジウムでは文化情報学に関する1つのテーマを取り上げ、それを中心にゲストスピーカによる講演や教員、後期課程の院生による研究発表と討論を行い文化情報学の新しい方向性と可能性を探る。更に、シンポジウムの座長として、司会と進行の役割を担い、シンポジウムの円滑な運営を行う。

アドバンスト・シンポジウム3

アドバンスト・シンポジウム4