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文化情報学部卒業生・土井星七さん(映像文化論研究室)と教員の共著論文が国際学術雑誌Mechademia 17.2にオープンアクセスで掲載されました

2025.06.12

文化情報学部卒業生・土井星七さんの2021年度卒業論文(主担当教員・佐野明子准教授、副担当教員・杉尾武志教授)の内容が、Mechademia 17.2 (2025)に掲載、公開されています。
タイトルは“Connecting Character Theory and Quantitative Analysis in Anime Studies: A Case Study on Kimetsu no Yaiba (Demon Slayer)”です。

Connecting Character Theory and Quantitative Analysis in Anime Studies:
A Case Study on Kimetsu no Yaiba (Demon Slayer)

この研究は、元々文化情報学部3年次の演習科目「ジョイント・リサーチ」(必修)の中で土井さん自身が着想し、その後卒業論文に仕上げたものを、「ジョイント・リサーチ」の科目担当教員である田口哲也教授、佐野明子准教授、土田潤助教(現京都女子大学データサイエンス学部専任講師、文化情報学研究科修了生)が加筆修正したものです。

「Mechademia」はUniversity of Minnesota Pressが発行する、国際的に高く評価されるポップカルチャー研究のジャーナルで、学部生の卒業論文の内容が掲載されるのは稀なケースです。
土井さんは「なぜ脇役のキャラクターが観客の共感をよぶのか?」という素朴な疑問から出発しました。4種類のショットの数値データに主成分分析など統計解析を行い、物語におけるショット配置の傾向を示し、栗花落(つゆり)カナヲが最初は目立たないキャラクターとして登場するものの、主人公の竈門炭治郎との関係を通じて「成長」し中心的な役割を担っていくことを明らかにしました。デジタルヒューマニティーズの今後の発展に寄与しうる方法論を本論文が提案しています。ぜひご覧ください。