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SNSのアクティブユーザーはまだまだ増加傾向。ベストワンのハッシュタグを見つけて自分の投稿を広く発信したいと思ったことはありませんか?
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蒲原 智也

学部助教

PROFILE

2012年、関西大学大学院総合情報学研究科総合情報学専攻博士課程修了。博士(情報学)。関西大学総合情報学部非常勤講師、同志社大学文化情報学部嘱託講師などを経て、2022年より現職。情報通信、データベース、マルチメディアが専門。カメラが趣味だったこともあり、現在はSNS投稿における画像に対するハッシュタグ推薦システムについての研究に取り組んでいる。

SNS投稿時の機械的処理を目指して

#ハッシュタグ は少ない方が閲覧されやすい?

SNSの投稿の検索性を高める機能であるハッシュタグ。同じ対象に関心を寄せるユーザー間で話題を共有することが可能になり、投稿の認知を広めるためには欠かせないものです。1つの投稿に多くのハッシュタグが付与されたものを見かけますが、ツイッターの場合ハッシュタグは2つまでにすることが推奨されており、実際にハッシュタグが多い投稿は閲覧数が伸びないという調査結果もあります。私は、ツイッターに画像を投稿する際に最適なハッシュタグを推薦するシステムの開発を目指し、研究に取り組んでいます。
とある画像を画像解析ソフトで解析し、得られたワードをタグ化してSNSに投稿すると、必ず関連語が共起されます。私は、その中で頻出率が最も高い言葉が、その画像にふさわしいハッシュタグだといえるのではないかと考えています。今後は画像に埋め込まれた位置情報を活用したり、画像解析ソフト自体の開発を行ったりしながら、システム構築を進めていきたいと思います。

自分だけのテーマを見つけて新しい分野を切り拓く

もともとカメラが趣味で、自分で撮った写真をSNSで発信する際にふと疑問を抱き、この研究を始めることに。研究活動の第一歩はテーマを見つけることですが、実はそれが1つの難関でもあります。先行研究をなぞり、「車輪の再発明」をしては発展性が生まれません。自分で新たな分野を見つける必要があるのです。まずは、SNSやハッシュタグといった、日常的に触れているものを手掛かりに探してみると良いでしょう。テーマに対して純粋な興味を抱き、とことん突き詰めようとする姿勢さえあれば、どのような苦労も乗り越えられるはずです。

論理的に考え、説明する力が大切

研究計画を立てて実験を行い1本の論文を書き上げるためには、主体的に学びと向き合う姿勢と論理的思考が不可欠。学生の皆さんには、まずは授業を通してそうした姿勢や考え方を育んでほしいと思います。そして、自分で見つけたテーマを追究する意義や、なぜ実験を行うのか、実験からどのような知見が得られたのかを、論理的に説明できるよう成長していってください。