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教員紹介

数理モデル研究室
川﨑 廣吉教授

川﨑 廣吉 教授

プロフィール

京都大学大学院理学研究科で生物物理学を専攻し、「生物集団の安定化機構」の研究で博士号を取得。理工学研究所専任講師として同志社に入社する。その後、工学部教授を経て、2005年の文化情報学部設立と同時に同学部教授に就任した。もともとは「方程式」を研究していたが、生物や生命の現象解明に数理モデルを用いることにテーマを見出す。さらに、文化情報学部で得た文理さまざまな分野の教員との出会いが、人間の行動や文化の伝播へ興味を向かわせたと語る。

生物、文化などの諸現象を数理モデルで解き明かす

生物の営みを数学を使って理解する

1905年頃に長崎で発生し、海岸線沿いに伝わって日本全国に広がった「松枯れ」現象。マツノザイセンチュウという外来生物がカミキリムシに寄生して運ばれ、松の枝や幹の内部で増え、やがて樹を枯らしてしまう病気です。こうした外来生物はいかに分布拡大し、伝播していくのか。偏微分方程式や積分差分方程式を用いて解明したり、シミュレーションしたものをグラフィック化したりする実験を行っています。

生物現象や生命現象という複雑なものを数理モデルで単純明快にでき、さらには将来予測も立てられる。そこに研究の面白さがあります。拡大や伝播の速度を理解して予測できれば、外来種の繁殖による在来種の絶滅や農作物の害虫被害なども防ぐことができるでしょう。最近では、生物だけでなく人間を取り上げることも。アフリカで誕生した人類が世界に広がったプロセスや、ネアンデルタール人が滅びてクロマニヨン人に置き換わった過程を解明するプロジェクトにも関わっています。

人間の「協調」の文化は損得勘定で伝播する

数理モデルは人間が生み出す文化の伝播にも用いることができます。文化とは何らかの利点があるから伝播するもの。例えば弥生時代に農耕文化が広まったのは、狩猟より効率よく食糧を確保できるというメリットがあったからです。こうした人間の営みを考察する題材として、ゼミでは「囚人のジレンマゲーム」を取り上げます。何か利益を得ようとする時、皆と協調して獲得するのか、裏切って自分だけのものにするのかジレンマが生じます。人間の行動パターンを決定するこのような思考モデルにさまざまな状況や条件を考慮してシミュレーションしていきます。

卒業研究では、好きなゲームを全てプレイしてデータ解析した学生や、飲食店のドリンクの価格設定と最寄駅の利用者属性との相関を調べた学生もいます。自分が興味を持つ現象をデータサイエンスの手法で解き明かす。そんな マインドを育ててもらいたいですね。

生物伝播の理論に関する共著

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