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教員紹介

数理推論研究室
原 尚幸教授

原 尚幸 教授

プロフィール

1999年東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻博士後期課程修了。1999年より同研究科に助手として在籍。統計学の知識を生かし、情報理論や、石油などの資源活用のデータを扱う資源経済学の分野で活躍。政府の統計データ分析にも携わった。その後、同研究科にて計量ファイナンスを扱う技術系戦略学の助教を務めた。新潟大学経済学部准教授、米国ワシントン大学客員研究員などを経て現職。共著に代数統計学をテーマにした『Markov Bases in Algebraic Statistics 』がある。

データの多寡にかかわらず真実を導き出す理論を探究

人間の行動は数字に表れる

為替レートや選挙速報、バッターの打率など、私たちの生活はデータで溢れています。データとはつまり、人間活動から生まれる数字。そこから人間活動の重要な情報を引き出すのが統計学です。データにはさまざまな要因が複雑に関係しあい、数字として表れるため、適切な方法を用いなければ、正しく読み解くことができません。それが面白くもあり難しいところでもあります。

古典的な統計学では、知りたい項目に対してデータ数が多い(無限に近い)ほど、正しい答えが導き出せると考えられてきました。しかし、現実には予算や倫理的な制約があり、データが十分でない状況(小標本)が大いにあり得ます。私はこうした状況においても精度良く推測、予測を行える小標本統計学を専門とし、さまざまなデータ同士の関連性を図にしたグラフィカルモデルの構築をめざしています。これが完成すれば、1つのデータが変動した時、他のデータがどのような影響を受けるのかを予測することが可能です。患者数の少ない治験データを医薬品開発や遺伝子治療に役立てるなど、幅広い分野での活用が期待できます。

ビッグデータが語る言葉を
正しく読み解く手法を探る

巨大なデータの集積であるビッグデータも実は小標本と同じ条件の場合があります。例えば、国が実施する消費実態調査では、1人の回答者から収入や消費(何にいくら使ったか)など多くのデータを得られます。しかし、当然ながら調査に回答する人の数は無限ではなく、収入の項目を見た場合は回答者の人数分しかデータを得ることができないのです。私はこれまで追究してきた理論がビッグデータ解析にも生かせるのではないかと考え、統計手法の開発にも取り組んでいます。

「個」を大切に

ビッグデータの時代は、パーソナライゼーションの時代ともいえます。医療でもマーケティングでも「個」が重視されます。私の教育スタイルも「個」を大切にし、理系や文系の枠にとらわれず、本人の興味はどこにあるのか、一人ひとりに合った指導法は何か、時間をかけて模索しています。私に経済学やファイナンスのデータ分析の経験があるので、理論研究だけでなくマーケティングサイエンスにも挑戦してもらいやすいと思います。研究は成功に比べ、失敗が多いもの。そんな中でも無我夢中に努力し、仲間を大切にできる人を歓迎します。

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