人材養成目的(2023年度以前生)

文化情報学部・文化情報学科は、文化の諸事象を、データサイエンスを中心とした様々な科学的手法を駆使して研究し、文化の根底にある人間の本質の理解を目指した教育研究活動をとおして、文化事象に対する理解力、課題解決能力、情報の収集・分析・判断・発信能力および柔軟な発想力を身に付け、高い倫理観と責任感を有し、国内外の各分野において活躍できる人材を育成することを目的とする。

人材養成目的(2024年度以降生)

文化情報学部は、文化に関する確かな情報が社会問題の解決において枢要であることを理解し、課題の解決のために実践的にデータを利活用する学問としての「データサイエンス」の方法論に基づいて、新たな価値を析出・創造できる人物を養成することを目的とする。

アドミッション・ポリシー

文化情報学部は、文化に関する確かな情報が社会問題の解決において枢要であることを理解し、課題の解決のために実践的にデータを利活用する学問としての「データサイエンス」の方法論に基づいて、新たな価値を析出・創造できる人物を養成することを目的としています。そのために、次のような学生を求めています。

文化情報学部の求める学生像

知識・技能

広い意味での文化についての知識や関心とともに、データサイエンスの技法を学ぶための基礎となる知識と技能を身につけている学生

思考力・判断力・表現力

本学部の探究的カリキュラムを十分に生かすための言語の運用能力に加え、数理的な理解力・表現力・思考力を身につけている学生

主体性・多様性・協働性

人間をとりまくさまざまな文化現象の中に新しい価値を見いだし、それを社会問題の解決につなげようとする開拓的かつ向社会的な精神をもつ学生

高等学校段階までの学習で身につけてほしいこと

英語

文化情報学部では、幅広い文化領域の知識とデータサイエンスの手法を学び、文化と人間に関わる様々な現象の解明を目指します。そのためには、日本のみならず、世界の多様な文化を研究対象とし、英語で書かれた資料を読み解き、自らの意見や考えを英語で発信することが求められます。国語力は言うに及ばず、バランスのとれた高度な英語運用能力が必要になります。入学前までに、豊富な語彙力と正しい文法知識を習得しておくよう努めるとともに、4技能(読む・書く・聞く・話す)の一層の向上を心掛けてください。高等学校での学修に加えて、TOEFL®テスト・TOEIC®LISTENING AND READINGテストなどの外部試験を活用することも有用でしょう。

国語(現代文)

文化情報学部では、大量で複雑なデータを分析し、深く理解した上で、わかりやすく伝える力が必要です。具体的には、先行論文や口頭発表の内容を正確に把握し、客観的な証拠をもとに自らの意見を組み立て、豊富な語彙によって的確で簡明な方法で表現する能力、すなわち、国語力の涵養が求められます。できるだけさまざまなジャンルの本、特に論説文を中心に、初めて出会った語句や表現、論理展開の方法などに留意しながら、多読・精読に努めてください。これは、単にレポートや論文を書く時に役立つだけではなく、論理的思考力を養うのに必要な基本的訓練です。国語力は、大学での勉学・研究に求められる思考力そのものなのです。

数学

文化情報学部では、データサイエンスの手法を用いて、広い意味での文化現象の解明に取り組みます。そこでは、数学の諸概念の知識や数学的な考え方が非常に重要になります。単に計算ができる、問題が解けるなどの表面的な力ではなく、物事を論理的に深く考える力が必要となります。高等学校での数理系の学びにおいて、意識的にこれらの力を身につけるように努めてください。データサイエンスを用いてデータを解析するための知識技能として、統計学、情報学などの知識が必要であり、それらの知識の根幹をなすのは数学です。高等学校で学ぶ数学は、より高度な科学の基礎となるものであり、大学での学修のみならず、社会での活動において有用なものです。高等学校での数学の積極的な学びに期待します。

情報

文化情報学部では、実験や調査などを通して得たデータを意味のある情報に変換し、情報技術を活用することで文化が関わる問題の発見・解決に取り組みます。こうした学びを通して、情報社会で活躍するために必要な資質と能力を養っていきます。そのためには、高等学校の学びにおいて、情報に関する科学的な考え方を習得し、情報社会と人との関わりについて理解を深めておくことが重要です。情報や情報技術の活用に欠かせないメディアの特性や、情報に関する法規や制度、情報セキュリティや情報モラルについて十分に理解しておくことが大学におけるより高度な学びの基盤となります。さらに、情報デザインをふまえた効果的なコミュニケーションを身につけておくことも、大学における知的な共同作業には欠かせません。高等学校において積極的に情報を学ぶことを望みます。

ディプロマ・ポリシー(2023年度以前生)

下記の資質・能力を備えた学生に学士(文化情報学)学位を授与します。

知識・技能

文化と人間に関する複雑で捉えがたい現象に対し、データの収集から集計および分析などのデータサイエンス的な手法により知見を見出すことができる技能を備え、文化領域の幅広い知識に基づいた科学的探究を行えるようになる。

思考力・判断力・表現力
  • 文化と人間に関する複雑で捉えがたい現象に対し、文化領域の幅広い知識をふまえた形で本質的な問題を見出すことができるようになる。
  • 文化と人間に関する複雑で捉えがたい現象に関する問題に対し、仮説設定、データ生成、仮説検証に基づく科学的探究を行えるようになる。
主体性・多様性・協働性

文理の枠にとらわれず、他者の視点も取り入れる柔軟な発想により、文化と人間の本質を捉えることができるようになる。

ディプロマ・ポリシー(2024年度以降生)

下記の資質・能力を備えた学生に学士(文化情報学)学位を授与します。

知識・技能

文化と人間に関する複雑な現象を的確に捉え、文献調査から、データの収集、集計および分析など、文理の枠を越えた様々な研究技法を習得し、目的に応じて使い分けることができる。

思考力・判断力・表現力

主体的な研究の計画と遂行を通じて身につく精確な思考力と判断力、さらに、研究成果の発表・発信を通じて身につく高い水準の表現力を有している。

主体性・多様性・協働性

文理の枠にとらわれず、他者の視点からも学ぶ発想力と未知の分野に踏み込んで研究・学習する知的バイタリティにより、社会の変化に柔軟に対応できる。

カリキュラム・ポリシー(2023年度以前生)

ディプロマ・ポリシーでの資質・能力を備えるために、下記のカリキュラムを設けます。

編成・運営方針
  • 文化と人間に関する現象を科学的な方法によって調査し、問題発見・問題解決できる人物を育成するために、必修科目、選択科目Ⅰ・Ⅱ、自由科目によって構成される探究志向型のカリキュラムを設置する。
  • 必修科目では文化と人間に関わる仮説設定および科学的調査の基礎的な知識・技能を(17単位)、選択科目Ⅰでは文化およびデータサイエンスの多様性をA~C群に分けて(56単位)、選択科目Ⅱでは、幅広い教養および外国語の基礎的運用能力をD~G群に分けて学ぶ(40単位)。
知識・技能
  • 必修科目として文化情報学演習1、2、3を1年次から2年次にかけて設置し、科学的調査・観察・実験を実施するために必要な知識・技能の修得を行う。
  • 選択科目ⅠのA群は、必修科目で行う研究の対象となる幅広い文化領域の知識を得ることを到達目標とし、1年次から3年次にかけて文化資源学科目、言語データ科学科目、行動データ科学科目からなる講義科目20単位以上を選択履修する。
  • 選択科目ⅠのB群は、必修科目で行う研究の科学的方法のベースとなるデータサイエンスの知識・技能を習得することを到達目標とし、1年次から3年次にかけてデータ分析科目、基礎数理科目、情報・コンピュータ科目からなる講義・演習科目18単位以上を選択履修する。
  • 選択科目ⅡのG群から、免許・資格の取得に必要な知識・技能を習得すること、および、個々人の興味に応じて知識・技能を補完することを到達目標とし、1年次から4年次にかけて必要単位を履修する。

(以上、知識・技能)

思考力・判断力・表現力
  • 必修科目におけるジョイント・リサーチおよび卒業研究を通して、1年次から2年次において修得した知識・技能を活かして文理融合的な探究を実践できる能力を養う。
  • 選択科目ⅡのE群から、英語の実践的な運用能力を習得することを到達目標とし、1年次から2年次にかけて少人数クラスの英語演習科目8単位以上を履修する。
  • 選択科目ⅡのF群から、英語以外の外国語の基礎的運用能力を習得することを到達目標とし、1年次から2年次にかけて少人数クラスの初修外国語演習科目4単位以上を履修する。

(以上、思考力・判断力・表現力)

主体性・多様性・協働性
  • 必修科目における文化情報学入門において、文化情報学の理念、多様性を学ぶと同時に、主体的に研究を進めるための基盤を構築する。また、ジョイント・リサーチおよび卒業研究を通して、他者の視点を取り入れながら共同作業を行う能力を涵養する。さらに、コロキアムおよびアドバンスト・コロキアムにおいて他者の研究発表に対して議論を深めることで、物事に対する多様な捉え方を受け入れることができる姿勢を身につける。
  • 選択科目ⅠのC群は、様々な形での体験を通して、文化と人間に対する知的好奇心や学問的興味をもつと同時に、その科学的探究の重要性を理解することを到達目標とし、1年次から3年次にかけて各界の専門家による講義科目4単位以上を選択履修する。
  • 選択科目ⅡのD群から、同志社建学の精神をはじめ、キャリア形成、人文科学、社会科学、自然科学など、幅広い教養を得ることで文理の枠にとらわれない柔軟な発想を身につけることを到達目標とし、1年次から4年次にかけて16単位以上を選択履修する。

(以上、主体性・多様性・協働性)

カリキュラム・ポリシー(2024年度以降生)

ディプロマ・ポリシーでの資質・能力を備えるために、下記のカリキュラムを設けます。

編成・運営方針
  • 文化を取り巻く現象について研究することを通じて、自ら問題を発見・解決し、確かな情報を社会に供給できる人物を育成するために、必修科目、選択科目、自由科目により構成される課題探究型のカリキュラムを設置する。
  • 必修科目では、文化に関するデータを読み解き論理的かつ多面的に捉えるための基礎的なリテラシーを身につけるとともに、研究室等での研究活動を通じて文化に関する課題や仮説を設定しながらその解決や検証を図るための調査や実験を遂行するためのカリキュラムを設置する。学生は20単位を履修する。
  • 選択科目は、文化情報学専門科目、文化情報学教養科目、外国語科目等により構成される。文化情報学専門科目では、文理融合による学術的発展が有望視される文化科学とデータ科学の分野および既に融合が進みつつある先端的な分野について学ぶためのカリキュラムを設置し、学生は50単位以上を選択履修する。文化情報学教養科目では、文理問わず幅広い教養を身につけることにより人間社会が抱えている問題に気づく感性を磨くためのカリキュラムを設置し、学生は32単位以上を選択履修する。外国語科目では、他者とのコミュニケーション能力を向上させるとともに、異文化への理解を深めるためのカリキュラムを設置し、学生は12単位以上を選択履修する。
知識・技能
  • 必修科目としてジョイント・リサーチ、リサーチ・セミナー、リサーチ・プロジェクトを3年次から4年次にかけて設置する。学生は、それまでに履修した科目等により培った学力を創造的に活用し現実的な状況に柔軟に対応するための知識・技能を身につける。
  • 選択科目のA群は文化情報学専門科目を構成し、文化情報学が対象とする幅広い文化科学の知識・技能を得ることを到達目標とする。学生は、人間の言葉や行動、文学や歴史、芸術、芸能など有形無形の文化現象とその代表的な研究手法を学び12単位以上を選択履修する。
  • 選択科目のD群は文化情報学教養科目を構成し、身の回りの京都・日本を強く認識するとともに、こうありたいという自分ひいては人間社会を具体的に想像できることを到達目標とする。学生は、文化情報学トピックス科目・クリエイティブ・ジャパン科目から6単位以上を選択履修する。
  • 選択科目のI群は、免許・資格の取得に必要な知識・技能を習得すること、および、個々人の興味に応じて知識・技能を補完することを到達目標とする。学生は、1年次から4年次にかけ必要単位を履修する。
思考力・判断力・表現力
  • 必修科目としてジョイント・リサーチ、リサーチ・セミナー、リサーチ・プロジェクトを3年次から4年次にかけて設置する。学生は、物事の優先順位を見極め問題解決に至る道筋をつけられる思考力・判断力とともに、自らの貢献を分かりやすく他者に伝えられる表現力を身につける。
  • 必修科目として文化情報学1、2、3、4を1年次から2年次にかけて設置する。学生は、講義だけでなく学生同士の議論を通じて文化情報学の現在を捉え、自身の将来に文化情報学をどのように位置づけるかを明らかにするとともに、その過程で生じる問いや答えを発信するためのアカデミック・スキルを身につける。
  • 選択科目のB群は文化情報学専門科目を構成し、文化情報学の基盤を担うデータ科学の要素技術を習得することを到達目標とする。学生は、計算機科学・統計科学・数理科学の基礎的な内容を文化や人間に関する実例とともに学び12単位以上を選択履修する。
  • 選択科目のE群は文化情報学教養科目を構成し、科学研究において必須となるデータに基づいて考える力を身につけることを到達目標とする。学生は、同志社データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)構成科目から6単位以上を選択履修する。
  • 選択科目のG群は外国語科目を構成し、英語の実践的な運用能力を習得することを到達目的とする。学生は、1年次から2年次にかけて少人数クラスの英語演習科目を8単位以上履修する。
主体性・多様性・協働性
  • 必修科目としてジョイント・リサーチ、リサーチ・セミナー、リサーチ・プロジェクトを3年次から4年次にかけて設置する。学生は、他者の意見を批判的に受け止められる主体性とともに、自分とは異なる考えを自分の考えと組み合わせることにより大きな問題に挑戦できる多様性・協働性を身につける。
  • 必修科目として文化情報学1、2、3、4を1年次から2年次にかけて設置する。学生は、授業における学生同士の議論を通じて文化情報の受け手としてだけでなく送り手として社会と関わることの意義を認識するとともに、既存の枠組みから自由な発想を広げるために物事を様々な角度から考えることの重要性を理解する。
  • 選択科目のC群は文化情報学専門科目を構成し、分野を跨いだ探究により新たな価値観を獲得することを到達目標とする。学生は、主に文化科学とデータ科学との融合がもたらす最先端の文化情報学を学び12単位以上を選択履修する。
  • 選択科目のF群は文化情報学教養科目を構成し、人生を豊かにするための幅広い教養を身につけることを到達目標とする。学生は、建学の精神やキリスト教を学ぶ同志社科目をはじめ、キャリア形成支援科目や国際教養科目など14単位以上を選択履修する。
  • 選択科目のH群は外国語科目を構成し、英語以外の外国語の基礎的運用能力を習得することを到達目標とする。学生は、1年次から2年次にかけて少人数クラスの初修外国語演習科目4単位以上を履修する。