理論文化生態学研究室 − 重定南奈子
私たちの研究室では、人間を文化を持った生物であるという観点で捉えます。すなわち、生物が突然変異と自然選択により拡がっていくように、文化は創意と偶然により生まれ、模倣により伝播すると見なすことができます。
文明が育んだ共同社会において、人々は様々な資源や生活環境を共有する為、それらを巡って競争や協調などが絶えず繰り返えされています。文化生態学の重要な課題は、そうした状況を、数理モデルを用いて分析し、共同社会におけ
る競争と共存の問題、協調文化の伝播、ひいては、持続可能な社会のあり方について論じることです。
こうしたことから、理論文化生態学では、生態学、社会学、経済学等の様々な分野における研究成果を、数理の目を通して統合することにより、文化現象の総合的な理解を深めることを目指しています。
これまでのゼミ生(2008, 2009年度配属学生)の主な研究テーマ
・ 新型インフルエンザA型(H1N1)流行の数理モデル - ワクチンの効果 -
・ 囚人のジレンマゲームを通してみた協力文化の発生と伝播
・ 人間関係ネットワーク上でのつきあいによる協力行動の進化
・ タカハトゲームにおける進化的に安定な戦略
・ ダイナミック・プログラミングを用いた動物行動の最適採餌戦略 -
・ 生物の分布拡大の数理モデル - 周期的季節変動の効果
・ 生物個体数変動論 - 密度効果とアリー効果がもたらすカオスと絶滅 -
・ 何故AIDSは発症までの期間が様々なのか:免疫の力が発症に及ぼす影響
・ 空調機器の価格変動と時系列解析
・ 花卉流通の時系列解析 - 輸入切り花について -