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“言語”の本質を探求することで、新たな人間理解の道を拓く

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“言語“の本質を探求することで、新たな人間理解の道を拓く

「ことば」を科学する ―コーパスから見えてくるもの―

「言語学」はどういう学問なのか?

 言語学という学問は、データの収集・観察・記述・分析という手順を経て、最終的には一般化(理論構築)を目指す自然科学的な方法論を用いて、人間を人間ならしめている「ことば」という人文科学的な素材を分析する、いわば、理系と文系の橋渡しをするような学問分野です。「ことば」に関心のある人であれば、研究の可能性は無限に広がり、間口は広く、奥行きの深い学問であると言えるでしょう。


なぜ「修飾語」研究なのか?

 世界の言語を眺めてみると、名詞や動詞を欠いた言語は存在しません。同じく、修飾語の一つである形容詞を持たない言語も存在しません。その意味で、形容詞の本質を解明することは、人間が使う言語の本質を知る手がかりとなるはずです。 一方で、別の修飾語である副詞は、「ごみため」と称せられることもあるほど、雑多なものが入り混じっており、あまり研究の進んでいない分野です。しかし、ちょうどラーメンに胡椒を入れないと味がぼけるように、副詞が入っていないと表現としては物足りないことも多々あります。言わば、副詞は言語表現における「調味料」のような働きをしているもので、その扱いはなかなか一筋縄ではいかない「曲者」といえるでしょう。 このように、言語研究の領域には興味深いテーマがいたるところに散らばっています。それを見つけ出せるかどうかは、皆さんの言語研究者としての「感性」にかかっています。


言語学はどんな分野で役立つのか?

 私たちの日常にあたり前のように存在している「ことば」を客観的に眺め、データサイエンスの方法論によってその本質に迫ることは、「ことば」の理解のみならず、究極的には、およそ全ての文系・理系関連分野における人間理解の一助となると信じています。ある特定の言語を流暢に操る運用能力を育成することが目指すところではありませんが、母語を含め、言語一般の諸特性に内省を加える態度は、将来皆さんが活躍する分野で幅広い応用可能性を秘めていると信じます。